新卒から4年目で取得!外来がん治療認定薬剤師へのリアルストーリー
◾薬剤師としての専門性を磨くなら、学べる環境が大切。
専門資格の取得は、薬剤師としての大きなステップアップ。でもその道のりは、ひとりではなかなか難しいものです。
アイングループでは、入社2年目からでも挑戦できる27種類(2024年度実績)の資格取得サポート制度を整備しています。全国に広がる薬局ネットワークで、多くの症例に触れられる環境があり、さらに病院との連携による研修・実践を通じ、多くの経験を積むことができます。さらに、同じ資格を目指す仲間や、専門部署である医療連携学術部のサポートも充実。薬剤師として日々の業務を続けながら、勉強会や症例検討会を通じて学びを共有できる仕組みが整っています。
資格を取ったあとも活躍の場が広がるのが、アイングループの強み。現在では250人以上の薬剤師ががん関連の資格を取得・挑戦中です。
◾️入社4年目に外来がん治療認定薬剤師資格を取得した社員の声を紹介!
100人以上の治療を支え、一人ひとりの痛みに寄り添う薬剤師へ。
山崎 航平 昭和薬科大学卒 2021年入社
<資格取得までの道のり>
1年目 医療モール内の薬局勤務
2年目 クリニック前の薬局勤務
3年目 資格取得を決意、病院研修参加
4年目 外来がん治療認定薬剤師取得
Q. 資格を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
1年目の秋頃より、身内が大腸がん治療を開始したことが、がん薬物治療分野に関心を持つきっかけになりました。しかし当時の自分は、外来でのがん治療に関する実務的な知識がほとんどなく、薬局で働いている立場として、治療内容や副作用の相談にうまく乗れなかったことが心残りでした。
そのような経験があり、3年目の秋頃にフィールドマネジャーから「外来がん治療認定薬剤師(APACC)」の取得を目指す病院研修への参加を勧めていただきました。自分が進みたい未来につながっていると思い、即決しました。
Q. 資格取得に向けて、最も苦労したのはどのような点でしたか?
外来がん治療認定薬剤師の試験では、10症例の「薬学的介入実績」の提出が求められます。この10症例の内容が類似していると合格が難しいため、いかに多様な提案・介入事例を揃えられるかが最大の課題でした。がんの種類や選ぶべき治療プラン、副作用の起こりやすさにはどうしても偏りがあるため、異なる症例を集めるのは簡単ではありませんでした。
そのため、私は100人以上の患者さまへの継続的な服薬指導を行い、慎重に10事例を厳選しました。処方の追加や減量が必要だと感じた際には、病院研修先の化学療法担当薬剤師や、社内の資格取得者の先輩方に相談し、提案を一緒に検討しました。一人では思いつかなかった副作用の原因や改善策が見つかることで、より質の高い医師への提案につながりました。多くの患者さまと先輩薬剤師の協力を得ながら、多様な症例を経験できたことが、自分の知識と考え方を大きく広げてくれたと感じています。
——医師と並んで治療を学び、 現場で専門性を磨いた1年間。
Q. 振り返ってみて、どのようなことが資格取得につながったと感じていますか?
外来がん治療認定薬剤師の資格を取得できたのは、1年間病院研修に参加でき、がん治療の現場に集中して関われたことが大きかったと思います。毎日、医師と治療内容を確認しながら意見を伝える中で、ガイドラインや臨床試験の論文、治療計画の資料などを調べる機会が多く、自然と知識が身についていきました。学んだ内容を実際の患者さまの指導に活かすことで、知識がしっかり定着していったのだと思います。
また、病院研修先の先生方や社内の先輩方など、相談しやすい方が多く、いつも支えられていました。特に社内の資格取得者の先輩方は、困ったときにすぐ相談できる心強い存在でした。こうした恵まれた環境の中で、学びと実践を繰り返せたことが、合格につながった最大の理由だと感じています。
Q. 今後、外来がん治療認定薬剤師としてどのような活躍をしたいですか?
これからは、がん治療による副作用を少しでも軽くし、患者さまが安心して治療を続けられるよう寄り添っていきたいと考えています。外来でのがん治療では、多くの患者さまが自宅で過ごす時間の中で副作用に悩まれています。そんなとき、薬局薬剤師が身近な存在として支えられることは大きな強みだと思います。服薬フォローアップを通じて、体調の変化を早く察知し、必要に応じて医師へ提案できるよう努めていきたいです。
また、勤務している店舗では「専門医療機関連携薬局」として認定されることを目標にしています。病院と薬局がより密に連携し、地域でがん治療を支える仕組みを作っていくことも、今後の大きな挑戦です。
症例の数だけ、学びがある。 学びの数だけ、自信になる。 アイングループだからこそできる挑戦。
松本 礼 徳島大学卒 2021年入社
<資格取得までの道のり>
1年目 総合病院門前、敷地内薬局を経験
2年目 資格取得を決意
4年目 病院研修参加、学会でポスター発表、外来がん治療認定薬剤師取得
Q. 資格を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
学生の頃から、薬剤師としていつかは何か専門資格を取得したいと考えていました。実務実習で血液がんや肺がん、乳がんの患者さまと接したことがきっかけで、がん治療に関心を持つようになりました。
大きな転機は、大学病院の敷地内薬局への異動です。外来化学療法を受ける患者さまから、がん化学療法レジメンや副作用の情報が書かれた連携説明書を受け取る機会が増え、服薬フォローアップや病院へのトレーシングレポートを提出する機会も多くなりました。調べながら対応する日々の中で、知識不足からうまく力になれないもどかしさを感じました。一方で、すでに資格取得をした先輩や目指している先輩が何人もいる環境でもあったため、「今が学ぶチャンスだ」と思い挑戦を決めました。
当時は薬剤師としてのキャリアや自分の方向性について、模索している時期でした。だからこそ、何かひとつ極めることで自分の軸を作りたいと思ったのも理由のひとつです。資格取得への挑戦は、私にとって薬剤師としての新しい一歩でした。
Q. 資格取得に向けて、最も苦労したのはどのような点でしたか?
がんの分野はとても広く、勉強を始めたばかりの頃は、何をどう学べば良いのかわからずに戸惑いました。まずは参考書を一冊買い、情報を集めながら少しずつ勉強を進めていきましたが、資格取得サポート開始時に医療連携学術部におすすめ教材を紹介してもらえたことで方向性が見え、安心して学習を続けることができました。
一番苦労したのは、提出症例の収集と報告書の作成です。私が働いている薬局は大学病院の敷地内にあり、来局される患者さまが多い分、薬剤師の人数も多く、同じ患者さまを継続して担当するにはスタッフの協力が欠かせませんでした。自分がかかわりたい患者さまの希望を共有し、先輩方やスタッフに協力をお願いすることで、介入の機会を積極的に増やしていきました。
また、病院研修の機会を得られたことも大きな支えでした。医師と直接話しながら治療経過を確認でき、学びをそのまま症例に活かすことができました。店舗の仲間や医療連携学術部が丁寧にサポートしてくれたことで、最後まで頑張り抜けることができました。
——知識と経験を重ね続けて、 患者さまにも、仲間の薬剤師にも信頼される存在でありたい。
Q. 振り返ってみて、どのようなことが資格取得につながったと感じていますか?
途中で投げ出さないように、資格を取得すると決めた時点で周囲に「挑戦します」と伝えるようにしました。公言することでプレッシャーもありましたが、そのぶん多くの応援や協力を得ることができました。アイングループでは、ひとりで黙々と進めるのではなく、同じ目標を持つ仲間や先輩方に支えてもらえるがん資格取得サポートの環境が整っています。
勉強時間は、お昼休みや通勤などのすきま時間を活用しました。社内で配信されている問題集や資料を繰り返し確認し、少しの時間でも継続することを意識していました。学んだことがすぐに現場で活かせるので、患者さまの役に立てた時は嬉しさが大きな励みになりました。
日々の業務を丁寧に行い、支えてくれる仲間への感謝を忘れずに取り組めたことが、最後まで走り抜けられた一番の理由だと思います。
Q. 今後、外来がん治療認定薬剤師としてどのような活躍をしたいですか?
昨今、がんの治療法が進歩し、長く治療と向き合う「がんサバイバー」の方が増えています。そうした患者さまが将来への不安を少しでも軽くできるように、薬の面から安心できる環境づくりをお手伝いしたいと考えています。患者さま一人ひとりが「どのように生きていきたいか」という想いを持っています。その気持ちに寄り添いながら、希望に近づけるように支援していきたいです。
薬局の中では、資格取得を目指す後輩薬剤師の育成にも力を入れたいと思っています。専門資格の有無にかかわらず、どの薬剤師でもがん患者さまに十分なフォローができるよう、チームとして環境を整えていくことも目標です。
患者さまにも、そして仲間の薬剤師にも信頼される存在でありたい。常に知識をアップデートしながら、がん治療の現場で学び続ける薬剤師でありたいと思っています。
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